京都聖母学院小学校は、カトリックの精神に基づいた教育を提供している京都市の私立小学校です。2023年に創立100周年を迎える伝統ある学校でありながら、ICT教育やグローバル教育にも力を入れています。
なかでも特徴的なのが英語教育で、英語以外の科目でも英語を使用して学ぶ「イマ-ジョン教育」に取り組むなど、実践的な英語力が身に付けられる環境です。
そんな京都聖母学院小学校の学校生活やカリキュラムについて、同校の入試に強いTAMが解説していきます。
京都聖母学院小学校の入試情報については、以下の記事をご覧ください。
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京都聖母学院小学校の基本情報
■住所
〒612-0878 京都市伏見区深草田谷町1
TEL:075-645-8102
FAX:075-642-9586
公式サイト:https://www.seibo.ed.jp/kyoto-es/
交通情報
- 京阪本線 藤森駅から徒歩3分
- 京阪本線 三条駅から14分
基本情報
京都聖母学院小学校は、2023年に創立100周年を迎える伝統ある京都市の私立小学校です。
姉妹校として、香里ヌヴェール学院小学校(大阪府寝屋川市)があります。
同校は、フランス・ヌヴェール市に本部を置くヌヴェール愛徳修道会の創立した学校です。
最大の特徴としては、建学時から受け継がれるカトリックの精神に基づいた教育を行っている点が挙げられるでしょう。
京都聖母学院小学校では、創立者であるメール・マリー・クロチルド・リチュニエの言葉「聖母の子どもの一人ひとりが家族のため、友のために、また社会において心理の中に人々の心を結ぶ平和の天使でありますように」というものがあります。これを実現するために、「平和の天使を育てる4つのプロジェクト」として「祈り」「命」「仲間」「学び」という4つの教育の柱が掲げられています。
■京都聖母学院小学校の基本情報
経営 | 学校法人聖母女学院 |
共学・男女別 | 共学 |
生徒数 | 1学年120人 |
制服 | あり |
給食 | あり(持参弁当、パン+ドリンク、給食から選択できる) |
校風について
先生も生徒も優しい人が多い印象で、全体的に穏やかな空気が流れる学校です。
同校の見学会では、お子さんから「どうしてこんなに落ち着いているのでしょうか?」という質問が出るほど落ち着いた雰囲気だそうです。
京都聖母学院小学校はカトリックの学校のため、1日に5回、祈りの時間が設けられています。祈りを捧げることが穏やかな気持ちにつながるのでしょう。
また、現在の校長先生をはじめ、OBやOGが京都聖母学院小学校の先生になるケースも多く、教員の入れ替わりも少ない傾向があることからも卒業生の愛校心の強さを感じられます。
京都聖母学院小学校の授業カリキュラム
京都聖母学院小学校には、総合フロンティアコースと国際コースの2つのコースがあります。コースは最初から分かれており、途中でのコース変更はできません。どちらのコースでも幼いうちから英語力が鍛えられる授業カリキュラムとなっています。
中学受験の希望者も多いため、中学受験に対応できる学力も身に付けられる環境となっています。
また、京都聖母学院小学校には、全学年で情報の時間があり、ICT教育にも力を入れているのも特徴の一つです。
ここからは、コース別の授業カリキュラムについて解説していきます。
総合フロンティアコース
総合フロンティアコースのカリキュラムでは、一般的な小学校の内容を網羅しながらも、英語とICT教育に力を入れています。
英語の授業は週2時間(4年生で英語を選択すると週3時間になる)で、一般的な小学校よりも多くの時間が設けられています。
また特徴として、他教科で学んだことを英語で表現するCLIL(クリル)にも挑戦する点が挙げられます。
また、全学年で情報の時間があり、ICT教育にも力を入れています。情報の時間では、機器の使い方に始まり、簡単なお絵かきからプログラミングまで学習していくそうです。
その他の教科の学習でも、iPadやクロムブックなどのICT機器を使って学習する機会があります。
国際コース
国際コースの最大の特徴は、1年生から国語・宗教・学級会を除くほぼ全ての授業を英語で行うことです。
英語科目以外の教科を英語で学ぶ「イマ-ジョン教育」で、英語に触れる機会を増やすと同時に、実践的な英語力を身につけることを目的としています。そのため、京都聖母学院小学校に所属する6年間で高い英語能力が身に付くことを期待する保護者が多くいらっしゃいます。
各科目の授業を英語で行われるほか、週4〜5時間、英語の授業があります。そこでは「聞く・話す・読む・書く」の基礎を学習します。ネイティブの先生が10人ほど在籍している点や、英語プレゼンテーションなど実践の機会も豊富なのが特徴です。
実際に、1年生の生活科の授業では、アサガオの観察記録を英語で作成するという実践的な課題もありました。慣れないながらも、友達と助け合いながらタイピングに取り組む様子が見られたようです。
国際コースでは、英語力をしっかりと身に付けられるよう、1クラスを15人にすることで細やかな授業が行われています。
なお、中学受験を希望する生徒にも対応するため、4年生以降は中学受験に対応できるようにカリキュラムが組まれています。
京都聖母学院小学校は、幼いころから質の高い英語教育を受けられる環境でありつつ、希望者に関しては中学受験にも対応できる学力を身に付けられる点が魅力といえるでしょう。
課外活動
京都聖母学院小学校では、以下の課外活動を実施しています。参加は希望制で、基本的には先生が指導を行います。大会などで賞を受賞したことのあるクラブも多く、特にバトンダンスクラブは全国大会の関西代表校になった実績があります。
- ランニング
- 合唱団
- ブラスアンサンブル
- ドッジボール
- バトンダンス
- ルワンダレスキュー
アフタースクール
京都聖母学院小学校では、専門講師によるアフタースクールを実施しています。通っている学校の中で習い事に通えるのはとても魅力的といえます。アフタースクールでは、以下の4つが開講されています。
- 英会話
- 体操
- 絵画造形
- サッカー
また、アフタースクールが終わった後は、学童保育「プチパ」で保護者のお迎えを待つことも可能です。
京都聖母学院小学校の年間行事
京都聖母学院小学校は、運動会や遠足など一般的な学校行事に加えて、「祈りの集い」や「聖劇鑑賞会」などカトリックにまつわる様々な行事が行われます。
また、国際コースに関しては、オーストラリアでの語学研修旅行もあります。
宗教行事
京都聖母学院小学校では、年間を通して多くの宗教行事があります。
- (4月)ご復活のお祝い祈りの集い
- (5月)聖母月の実践とまとめの祈りの集い
- (6月)創立記念祈りの集い
- (10月)ロザリオ月の実践と祈りの集い
- (11月)死者のための祈りの集い
- (12月)待降節の実践とクリスマス聖劇
- (2月)灰の水曜日・ベルナデッタのお祝い・四旬節の実践
宿泊合宿
3年生以降は、校外施設で宿泊合宿を行います。
<2019年度 実績>
3年生:滋賀県/1泊2日の自然体験合宿
4年生:和歌山県/2泊3日の自然体験合宿
5年生:長崎県/2泊3日の修学旅行
6年生:広島県/1泊2日の平和学習
京都聖母学院小学校の進学情報
進学先について
・内部進学は全体の6割ほど
京都聖母学院小学校の内部進学先の1つ、京都聖母学院中学校・高等学校(女子校)の学内特別推薦制度が用意されており、女子のうち約6割が内部進学するそうです。
また香里ヌヴェール学院中学校・高等学校(男女共学)への学内特別推薦制度も用意されています。
・その他の進学先について
その他の進学先として、立命館系列(立命館・立命館宇治・守山)・東山中学校・大谷中学校・洛星中学校・京都女子中学校、などの中学校に進学するお子さんが多いようです。
内部進学先の1つが女子校なこともあり、外部進学を選ぶお子さんが多くなっています。
外部進学先は比較的難易度の高い学校であり、京都聖母学院小学校では英語力だけでなく、中学受験に対応できる学力が身に付けられるといえるでしょう。
京都聖母学院小学校の学費
初年度にかかる学費は、総合フロンティアコース、国際コースそれぞれ以下の通りです。
総合フロンティアコース:781,000円(入試検定料含む)
国際コース:904,000円(入試検定料含む)
「その他費用」の詳細な内訳は以下の通りです。
- 施設設備費 60,000円
- 保護者会入会金 4,000円
- 保護者会費 12,000円
その他にも制定品代が別途必要となります。
まとめ
京都聖母学院小学校は、通常の授業を英語で行うなど、実践的な英語力を身に付けられる環境です。通常の英語授業も設けられており、基礎的な英語力も身に付けられます。
また、内部進学先が女子校であることからも内部進学者の割合は6割となっています。
外部の中学を受験するお子さんもおり、希望者は相応の学力を身に付けられるカリキュラムが用意されていることも魅力です。
2023年に創立100周年の伝統ある学校であり、カトリックの文化を大切にしています。落ち着いた校風からも、定性的な面での成長も期待できるでしょう。
京都聖母学院小学校の受験を検討される方は、ぜひ入試情報についての記事もご覧ください。
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