洛南高等学校附属小学校は、小中高一貫教育を提供する私立小学校です。
運営母体は、学校法人真言宗洛南学園であり、その名の通り仏教をベースとした教育指針が定められています。
洛南高等学校附属小学校では、お子さんが大半の時間を過ごすことになる学校を生活の場ともとらえており、休憩時間や昼食時間まで、生活全般を考慮した時間割になっています。
このように、授業の質が高いだけでなく、心の豊かさを育む仏教教育も人気の理由です。
洛南高等学校附属小学校からは、洛南高等学校附属中学校、洛南高等学校に内部進学できます。
入試の難易度は全国でも随一で、保護者の作文も合否の判断材料となります。お子さんだけでなく、保護者の受験対策もしっかりと行うことが望ましいでしょう。
洛南高等学校附属小学校の基本情報
■住所
〒617-0002
京都府向日市寺戸町寺田54番地
TEL:075-924-6511
FAX:075-924-6509
HP :https://www.rakunan-h.ed.jp/
交通情報について
- JR東海道本線 桂川駅(桂川駅まで京都駅から5分、大阪駅から34分) 徒歩10分
- 向日町駅(向日町駅まで京都駅から7分、大阪駅から32分) 徒歩15分
- 阪急京都線 洛西口駅(瓦町駅から11分、梅田駅から39分) 徒歩15分
- JR桂川駅バスターミナル 徒歩10分
基本情報
洛南高等学校附属小学校は、2014年に設立された男女共学制の私立小学校であり、洛南高等学校・附属中学校とともに小中高一貫教育を展開する小学校です。
そのルーツは、真言宗の開祖である空海弘法大師が創立した綜芸種智院に端を発するとされています。
校訓からも分かるように、仏教の教えを今も大切にしている学校です。道徳(宗教)教育が採用されており、命への感謝、人と協働し努力すること、社会への貢献できる人材育成に取り組まれています。
また洛南高等学校は、毎年数百名の学生が現役で難関大学に合格する日本有数の進学校です。その入り口となる小学校も、相応の教育環境であると言えるでしょう。
経営 | 学校法人真言宗洛南学園 |
共学・男女別 | 共学 |
生徒数 | 1学年90人(30人×3クラス) |
制服 | あり |
給食 | なし(お弁当購入可) |
校風について
洛南高等学校附属小学校の校風は、洛南高校や中学と同様に、仏教的な礼節や精神が重んじられます。そういった背景もあり、洛南高等学校附属小学校の先生は、礼儀や規律を大切にする方が多い印象があります。
また仏教に関する授業も特徴の1つです。もちろん洛南高等学校附属小学校には宗教に関係なく入学できます。
洛南高等学校附属小学校の授業カリキュラム
洛南高等学校附属小学校の主要科目
洛南高等学校附属小学校のカリキュラム最大の特徴は、6年間かけて学ぶ小学校のカリキュラムを、小学校4年生までにほとんど修了することです。
それ以降は、復習や発展的な内容の授業を行います。洛南高等学校附属小学校の入試合格の偏差値は、京都府内トップレベル。授業スピードも早く、先を見据えたカリキュラムでお子さんの学力を高めていきます。
そのカリキュラムには理由があります。
洛南高等学校附属中学校に進学すると、外部から約200人が入学し、内部進学組と中学受験組は区別なく、同じクラスで同じ内容の授業を受けることになります。
そのため、難関の中学入試を突破したお子さんに劣らない高い学力が求められるのです。
洛南高等学校附属小学校の授業難易度
通常6年間かけて学ぶ小学校のカリキュラムをわずか3~4年間で修了するだけに、授業内容も簡単ではないことが予想できます。
主要科目の授業時数は次のようになっています。
▼週当たりの授業時数
1年生 | 2年生 | 3年生 | 4年生 | 5年生 | 6年生 | 合計 | |
国語 | 9(9) | 9(9) | 7(7) | 7(7) | 5(5) | 5(5) | 42(42) |
算数 | 6(4) | 7(5) | 7(5) | 7(5) | 6(5) | 6(5) | 39(29) |
理科 | -(-) | -(-) | 3(2.6) | 3(3) | 3(3) | 3(3) | 12(11.6) |
社会 | -(-) | -(-) | 2(2) | 3(2.6) | 3(2.9) | 3(3) | 11(10.5) |
算数は、一般的な学校と比べても授業時数が約1.3倍です。他の科目は授業時数は一般的といえるでしょう。上記表の授業時数で、小学校の全カリキュラムを学ぼうとすると、授業進度は通常の2倍以上である必要があります。
ICT環境
ICT環境とは、コンピュータ等のICT機器を授業・教室に取り入れ活用する環境のことです。
洛南高等学校附属小学校はICT教育に力を入れています。教師・生徒が一人一台のコンピュータ端末を持ち、全教室にWi-Fi環境を完備。様々なアプリを活用することで、主体的かつ効果的な学習を可能にしています。
プログラミング教育(レゴ®エデュケーションSPIKE™プライム、プログラミングゼミ)や外国語教育にも活用されています。
外国語教育
外国語教育は、一般的には3年生から行いますが、洛南高等学校附属小学校では入学直後の1年生から行っています。また、ICT環境を利用して、効果的に4技能(話す、聞く、読む、書く)が学べます。
■ICT環境を利用した外国語教育の例
・スピーキングトレーニングアプリMyETでの発音練習
・SCHOLASTIC Literacy Pro Libraryでの多読指導
・TOEFL・GTECなどの4技能検定(CBT)への対応
宗教の授業
洛南高等学校附属小学校の特徴的な授業として、週に1回教科担任による「道徳(宗教)」があります。
この授業は「命の尊さ」「人とのつながりの大切さ」といった大切な概念を学び、人間として成長するための時間です。単に勉強ができるだけではなく、心の豊かな人への教育を目指します。
空の時間、海の時間
洛南高等学校附属小学校では、朝8時20分から8時50分を 「空の時間」、13時40分から13時55分を「海の時間」としています。
この時間はモジュール学習、つまり10~15分単位の授業が行われます。内容は道徳・国語・算数・ 英語といった主要科目です。この時間は、授業前に気持ちを落ち着け、授業本番の集中力を高める狙いがあります。
洛南タイム
授業が終わってから18時までの放課後は「洛南タイム」という時間が設けられており、希望した児童が個別で京大生に勉強を教えてもらうことができます。
学習に対してモチベーションの高いお子さんや、苦手な範囲のあるお子さんに対して、京大生の個別指導によるサポート体制が提供されているのです。
洛南高等学校附属小学校の年間行事
洛南高等学校附属小学校は、運動会や遠足などの一般的な学校行事のほかに、1年生からの特別学習や、仏教行事が行われます。
特別学習
1年に1回、学年ごとに合宿を行います。合宿先については、1~3年生は学校内、4年生は東寺、5年生は高野山、6年生は善通寺です。
例えば善通寺合宿では、お寺で和尚さんからの話を聞いたり、修業体験を通して仏教精神を体感します。その中では手打ちうどん造りなど、集団行動を通じて豊かな経験をし、規律を身につけます。
仏教行事
年間を通して、様々な仏教行事が催され、豊かな体験ができます。
- 御影供(年8回)
- 葵祭見学(5月)
- 花まつり(5月)
- 空海降誕会(6月)
- 祇園祭見学(7月)
- 時代祭見学(10月)
- 新春の催し(1月)
- 涅槃会(2月)
洛南高等学校附属小学校の進学情報
内部進学について
洛南高等学校附属小学校では、ほとんどの生徒が洛南高等学校附属中学校へ内部進学を希望します。
他の小学校は、中学進学時にボーダーが定められており、レベルに達しない児童は進学できないところもあります。洛南高等学校附属小学校に関しては、ボーダーがないためその点は安心できますね。
洛南高校の進学実績について
洛南高校は、京都府でトップの進学実績を誇る進学校です。例年、数十名以上、東京大学・京都大学への合格者を送り出しています。
■洛南高等進学実績
2021年度 | 2020年度 | |
東京大学 | 26(19) | 16(13) |
京都大学 | 70(51) | 52(37) |
洛南高等学校附属小学校の学費
初年度にかかる学費は、入試検定料含め1,247,000円です。
初年度については「入試検定料20,000円」と「入学金150,000円」がかかります。入学金については「入学手続き・説明会」のタイミングで現地納入となりますのでご留意ください。
洛南高等学校附属小学校のさらに詳しい入試情報に関しては、こちらの記事にまとめました。
洛南高等学校附属小学校を志望する方はぜひご一読ください。
▶洛南高等学校附属小学校の入試情報を徹底解説!試験内容から対策方法まで!
まとめ
洛南高等学校附属小学校は、授業スピードが早くハイレベルと言われています。洛南タイムをはじめとした発展的な勉強ができる環境もあり、学ぶことが好きなお子さんにとっては最高クラスの環境といえます。
基本的には洛南高等学校まで内部進学できることも魅力的です。
仏教の精神を重んじていることから、学業だけでなく、礼儀や規律・心の豊かさを身につけて人間としての成長も期待できます。
洛南高等学校附属小学校の合格を目指す場合は、お子さんも保護者も、専門の塾を活用してしっかりと対策していきましょう。
洛南高等学校附属小学校の入試情報・対策についての記事はこちらをご覧ください。
▶洛南高等学校附属小学校の入試情報を徹底解説!試験内容から対策方法まで!