聖心女子学院初等科はどんな学校?学校生活から入試情報まで解説!

聖心女子学院初等科は、2023年に創立115周年を迎えた東京都港区にある女子校です。

キリスト教の愛に基づく女子教育を源流として、のびのびとした教育環境の中で柔軟性や正しい判断力をもった「社会に貢献できる女性」を育成することを目標としています。

また、世界と関わり活躍する「グローバルマインド」を育むための文化交流を盛んに行っており、海外姉妹校への留学制度海外体験プログラムなど、海外の人と触れ合う機会が多いです。

卒業後はほとんど全員が中等科へと内部進学します。

当記事では、そんな聖心女子学院初等科の学校生活や入試方法について、私立小学校入試に実績のあるTAMが解説していきます。

聖心女子学院初等科の基本情報

■住所
〒108-0072
東京都港区白金4丁目11-1

TEL:03-3444-7671

公式サイト:聖心女子学院初等科

交通情報

  • 東京メトロ南北線・都営三田線「白金台駅」より徒歩10分
  • 都営バス「北里研究所前」バス停より徒歩3分
  • 都営バス「白金台駅前」バス停より徒歩10分

基本情報

経営学校法人 聖心女子学院
共学・男女別女子校
生徒数632名
制服あり
給食なし
※月~金お弁当持参。希望者のみ週2回お弁当を注文できる制度あり

教育理念・教育方針

聖心女子学院は、キリスト教の愛に基づく女子教育を源流として、のびのびとした教育環境の中で柔軟性や正しい判断力をもった「社会に貢献できる女性」を育成することを目標としています。

<教育理念>
「一人ひとりが神の愛を受けたかけがえのない存在であることを知り、世界の一員としての連帯感と使命感を持って、より良い社会を築くことに貢献する賢明な女性の育成をめざします。」

また100年以上にわたり、「魂を育てる」「知性を磨く」「実行力を養う」という3つの教育方針のもと、豊かな人間性を育む教育を行っています。

聖心女子学院初等科の教育カリキュラム

科目概要

聖心女子学院初等科には、国語、社会、算数、理科、生活の他に、音楽、図画工作、体育、宗教の科目があります。

聖心女子学院の4-4-4制

聖心女子学院では、女子の発達段階に応じた学びの理想を求めて、「4-4-4制」という独自のカリキュラムを採用しています。

小学1年生から4年生は「1st Stage」とし、少人数のクラスで基礎学力を徹底的に伸ばし、学びの土台を築きます。
1年生から音楽・図画工作・体育・英語・宗教は教科担任制を取り入れ、3年生からは理科も教科担当の教員が教え、より充実した学習が可能です。
また週3回朝のモジュールタイムを実施しており、漢字・計算の習熟や音読を行い、基礎・基本の定着を図っています。

小学5年生から中学2年生は「2nd Stage」とし、教科担任制によって自主的に学ぶ姿勢の定着を目指します。
4学年が同じ校舎で学び、合同で朝礼を行ったり、学習や行事に参加することで、より高い目標を持てるのが特色です。

創立115周年を迎える2023年度から、「2nd Stage」でも少人数クラス制を設けており、心理面で著しく成長する思春期前期の児童・生徒を、30名×4学級に編成することで、きめ細やかに育みます。
中学3年生から高校3年生は「3rd Stage」とし、一人ひとりの進路の実現に向けた学習をします。
学年に応じて英語や数学で習熟度別のクラス編成を取り入れており、きめ細やかな指導が可能です。

11・12年生の選択授業ではアクティブラーニングを取り入れ、個々の進路に対応できる真の力を育てます。
聖心女子学院初等科では、「1st Stage」と「2nd Stage」にまたがった教育が行われます。

留学制度・海外体験プログラム

聖心女子学院初等科では、世界と関わり活躍する「グローバルマインド」を育むための、文化交流を盛んに行っています。

具体的には、海外姉妹校への留学制度や、カンボジア、フィリピンへの海外体験プログラムなどです。
そうした経験を通じて、文化的多様性を知り、世界の一員として生きる力を育てることを目指しています。

宗教教育

聖心女子学院初等科では、中高等科と連携し、カトリックの教えに基づく豊かな人間性の形成を目指しています。

そのため1年生から宗教の授業を行い、毎日朝礼や帰りの会、お弁当の時などにお祈りをし、四季折々に宗教行事も行っているのが特色です。

聖心女子学院初等科の学校生活

クラブ活動・委員会活動

聖心女子学院初等科では、現在16のクラブが活動しており、4年生から参加できます。

また、聖心女子学院初等科の全児童は、4年生から児童会に加入します。
役員は選挙で選ばれ、皆が楽しくよりよい学校生活が送れるように活動します。
聖心女子学院初等科では、一般的な「委員会」を「もゆる」と称し、校外・国際社会にまでつながる活動を目指すものです。

以上のようなクラブ、「もゆる」があります。
また、代表委員会を設置し、役員と、各学級で選出された学級委員、「もゆる」の各代表によって構成され、議題について話し合われます。

学童保育

聖心女子学院初等科は、学童保育にも力を入れてい

「社会に貢献する女性の育成」を建学の理念とする学校として、仕事を持つ保護者を支援する学童保育「ジョアニークラブ」を開設しています。
放課後に児童が安心して過ごせる環境を整えるとともに、親子のよりよい関わりをサポートする施設です。
1〜6年生が対象で、週1日からの定期利用や保護者会・面談の予定に合わせて柔軟に利用できます。

お子さんのリクエストを叶える遊び、外部の人を招いたプログラムなど、さまざまな体験が可能です。
料金体系については以下の通りになっています。

レギュラー:30分400円
保護者の仕事や介護等で定期的(毎週同じ曜日)に利用

スポット:30分500円(8月450円)
臨時的(不定期)に利用

別途


入会金
1〜2年生 30,000円
3〜4年生 20,000円
5〜6年生 10,000円
システム登録料10,000円
おやつ(該当者のみ)150円/1食
随伴(希望者のみ)350円/1回
システム料(利用者のみ)180円/1ヶ月

基本的には、レギュラー料金とスポット料金のみのシンプルな料金体系になっています。

聖心女子学院初等科の年間行事

聖心女子学院初等科には、年間を通してさまざまな行事があります。

主な行事は以上の通りです。

聖心女子学院初等科の進学情報

例年、卒業生のほとんど全員が中等科へ内部進学します。

また中等科の卒業生のほとんども、そのまま高等科へと内部進学します。
高等科の卒業生の約3割が、聖心女子大学に内部進学し、その他は、東京大学や早稲田大学などの難関校に合格・進学する生徒も多いです。

以下が聖心女子学院高等科の2022年度進学実績です。

国公立大学私立大学
東京大学3名慶應義塾大学15名
東京医科歯科大学1名上智大学11名
京都大学1名早稲田大学7名
東京都立大学1名立教大学4名

聖心女子学院初等科の学費

初年度にかかる学費は約1,328,000円で、内訳は以下の通りです。

  • 受験料 30,000円
  • 入学金 300,000円
  • 学校設備費 160,000円
  • 授業料 576,000円
  • 維持費 82,000円
  • 教材費 50,000円
  • 保護者後援会費 50,000円
  • ICT費 80,000円

また、入学手続き後、教育環境の改善・整備のため、1口10万円 (5口以上)の寄付金をお願いされています。


聖心女子学院初等科の入試を徹底対策!

ここからは、聖心女子学院初等科の入試情報について解説していきます。
実際に過去問題集を確認しての気づきや要点をまとめていますので、聖心女子学院初等科の入試を検討している方はぜひご覧ください。

また、聖心女子学院初等科の入試科目の概要は、入学案内で確認できます。公式サイトにてチェックしてみてください。

聖心女子学院初等科入学案内

聖心女子学院初等科の入試情報

入試日程

2024年度入学試験の日程は以下の通りでした。

願書受付郵送:2023/10/1(日)~2023/10/3(火)※消印有効
出願登録(インターネット) 9/1(金)~10/3(火)
考査11/1(水)
面接10/14(土)・21(土)のいずれか1日
合格発表インターネット:11/3(金・祝) 11:00~13:00
入学手続き11/3(金・祝)
①入学金納入:11/3(金・祝) 11:00~19:00②書類提出等:11/6(月)10:00~12:00

定員・倍率

聖心女子学院初等科の定員は96名です。

そんな中、2024年度の志願者数は419名で、例年400〜480名の志願者数で推移しています。
そのため倍率は約4〜5倍ととても競争率が高いです。

入試の概要について

聖心女子学院初等科の入試では、考査面接の2つに分かれています。

さらに、考査には、ペーパーテスト、集団テスト、運動テストの3種類の項目があります。

ペーパーテスト

ペーパーテストでは、話の記憶、数量、言語、常識問題が頻出です。
他の学校と比べて物凄く難しい問題が出題されることはないようですが、実際に道具を使って回答するなど、試験形式が特徴的です。
そのため、ペーパーテストの解法を身につけるだけでなく、自分で考える力を身につける必要があります。

<話の記憶>

毎年、1番最初の大問で出題されます。
長めの話の内容をきちんとイメージしながら聞いて、正確に聞き取った情報に答えることが求められます。

他人の気持ちを思いやったり、人の役に立つことを喜びと感じたりする内容や、それについての発問があることが特色です。
なんとなく話を聞くのではなく、一つひとつの要素を確実に聞き取れるように、日々の生活でも意味を考えながら丁寧に話を聞くことを心がけましょう。

また、日頃から読み聞かせなどを通じて、登場人物の気持ちを想像する問いかけをしながら、心の成長を促していくことも大切にしてください。

<数量>

数量に関する問題は頻出分野です。
過去には以下のような問題が出題されました。

ダイヤのメダルならアメを2つ、ハートのメダルならアメを3つ、星のメダルならアメを4つもらえます。動物たちがこのようにメダルを持っているとき、それぞれアメはいくつもらえますか。その数だけ、右のマス目に1つずつ赤で丸を描きましょう。

指示が長くてわかりにくいことがあるので、指示を素直にきちんと聞き取り、落ち着いて課題に向き合う姿勢を養っておきましょう。

<言語>

言葉の音やしりとりの問題がよく出題されます。
しりとりでは、逆さしりとりをする、真ん中の音をつなぐなどの条件が加わることもあります。

過去には以下のような問題が出題されました。

それぞれの段で、していることを言葉にすると、ほかのものとは違う言い方になる絵があります。その絵を選んで、赤で丸をつけましょう。

日頃から、物の名前などをお子さんに問いかけるとよいでしょう。
しりとりなど言葉を用いた遊びも効果的です。

<常識>

常識も必須課題です。

季節や行事、野菜や果物、生き物や道具などについては、普段の生活の中で興味や意識を高め、生活体験で得た知識がきちんと整理されているか、ペーパーで確認してみましょう。
過去には以下のような問題が出題されました。

上の野菜や果物を半分に切ると、どのようになりますか。下から選んで、点と点を青い線で結びましょう。

常識は女子の得意分野になる傾向があるので、さまざまな出題形式にふれて、応用力を高めておくことが必要です。

集団テスト

集団テストでは、人とのかかわり、ものの扱いなどの丁寧さがみられます。

過去には、「どうぶつたいそう1・2・3」の曲に合わせ、モニターに映るテスターのまねをする模擬体操や、リズムに合わせて1人でジャンケンをするじゃんけんゲームなどが要求されました。
お友達と協力して1つのものを作り上げる機会を多く持つことが大切です。

運動テスト

2017年〜2020年度は運動テストも行われています。今後も行われる可能性があるので、対策しておいた方がよいでしょう。

身体表現リズム・ダンスなどが頻出です。
恥ずかしがらずにのびのびと体を動かせるように、家族で踊ったり、ジェスチャーゲームをしてみたりするのもおすすめです。

ほかにも、模擬体操やスキップ、片足バランスなどの基本的な運動テストも行われているので、元気に体を動かすことが楽しいと思えるように働きかけてみてください。

面接

面接は、両親とお子さんと面接官の4人で行います。
親子での対話や相談の場面が設けられていることが特徴です。

過去には以下のような質問がされました。

<本人>
・この学校の好きなところはどこですか。
・お家でのお約束を2つ教えてください。
・お父さん、お母さんのすごいと思うところはどこですか。
・夏休みを思い出して誰か2人に「ありがとう」のお手紙を書くとしたら、誰にどのようなお手紙を書きますか。お父さん、お母さんと相談した後、あなたが発表をしてください。
・この学校で遊ぶとしたら、何をして遊びたいですか。お父さん、お母さんと相談した後、あなたが発表をしてください。

<母親>
・本校を知ったきっかけと、志望理由を教えてください。
・本校の志願にあたり、他の学校と比較をしましたか。
・将来の社会情勢を踏まえて、本校の教育に何を期待されますか。
・将来、お子さんにはどのような女性になって欲しいですか。
・コロナ禍で、生活に変化や影響はありましたか。

<父親>
・願書を書くにあたり、ご両親でどのようなことを話し合われましたか。
・学校の教育と、ご家庭での教育において、意見が異なる場合はどのように考えますか。
・お子さんの特徴を捉えたエピソードを聞かせてください。
・コロナ禍で、ご家庭との関わり方に変化はありましたか。

普段の親子の関わりだけでなく、保護者の子育てに対する姿勢、両親の協力態勢なども自ずと表れるので、家族で一日一日を大切に過ごすことを基本に、日常生活をもう一度見直してみてください。

まとめ

聖心女子学院初等科は、2023年に創立115周年を迎えた東京都港区にある女子校です。

英語教育や宗教教育に力を入れており、「ジョアニークラブ」と呼ばれる学童保育も充実しています。
卒業後はほとんど全員が中等科へ内部進学します。

入学試験は面接と考査に分かれており、ペーパーテスト、集団テスト、運動テスト、親子面接が課せられるのが特徴です。
家庭内での対策に不安がある方は、私立小学校専門塾などで対策していきましょう。苦手に合わせて1単元から対策できますので、私立小学校受験に実績あるTAMにお問い合わせください。

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この記事を書いた人

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たむろぐ編集部

成基の幼児教育TAMは、京都・大阪北摂を中心に、小学校受験対策を指導する幼児教室です。

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