小学校受験ではどの科目も重要ですが、その中でも重要度の高い試験が「行動観察」です。
行動観察とは文字通り、集団の中での「お子さんの活動」を見て、入学後にどのような行動をとれるかや、集団生活に適しているのかをチェックされます。
そのため、行動観察では、お子さんが集団の中でどのように振る舞うかを見られます。
初めて会うお子さん同士で、物怖じせず話しかけたり、あるいは素直に返事をしたりするといったコミュニケーションの力が重要です。そのため、普段の生活から行動観察を意識した対策をしておく必要があります。
小学校受験で行動観察を行う意図は?
試験官はまず「集団の中でどのような発言や行動をするか」を見ています。
同じ年齢のお子さん同士で、どのようなグループを構成していくか。あるいは、その中で自分の役割をきちんと担うことが出来るかといった、同世代とのコミュニケーションの力がそのまま反映されることになります。
集団の中での主体性はもちろん、集団の輪を乱さない態度や、意見の食い違いなどに対応できるかなども評価されます。特に、年の近いお子さん同士でのやりとりになるので、自分本位な行動などには気をつける必要があります。
行動観察の形式や課題は?
まず、行動観察の形式ですが、基本的にグループで行われます。集団での活動になるので、臨機応変に対応できる力が求められます。
課題の内容としては、「自由遊び」「集団課題」「対戦ゲーム」「真似・模倣遊び」などが挙げられます。
行動観察の課題例
自由遊び
指定された活動などがなく、部屋にある様々な教具などを用いて、自由に遊ぶことが課題となります。
行動観察では、集団での振る舞いが評価されます。
そのため「一緒に遊ぼう」と声をかけることができる積極性や、誘われたときに素直に同意できるよう、穏和であることなどがポイントとなります。
孤立したり、輪を乱すような行動をしてしまうのはよくありません。集団活動での、より協調性のあるコミュニケーションが重要になります。
集団課題
グループの中で、特定の課題にみんなで取り組む課題になります。
こちらは特に協調性を重視した課題であるため、一人で勝手に進めたり、チームの作業妨害をしたりするのは印象がよくありません。
課題を上手にクリアできるかだけでなく、その課程でグループの仲間と協力できるかが重要になります。そのため、自分の意見をしっかり話せることや、自分の意見と食い違った相手の意見を否定しないことなどが大切です。
特に「協調性」を見る課題では、シチュエーションとしてあえて、不自由な設定をしていることがあります。
例えば、5人グループで取り組む課題で、3つしか教具がない、といった状況がわざと用意され、これに対してどのような対応をするかをチェックされたりします。
協調性を重視している学校の場合、我先に教具を取ったり、「取れなかった…」と被害者状態でいるのはよくないです。問題解決をしようとする姿勢が、最も良い評価となります。
対戦ゲーム
勝敗のあるゲームで、他のお子さんと対戦をする課題になります。
勝った・負けたの結果があるゲームであるため、その勝敗に対してどのような振る舞いをするかを評価されます。特に「負けて悔しい」という気持ちはわかりますが、それを他者にぶつけたりせず、スムーズに切り替えができるかなどがポイントになります。
真似、模倣遊び
試験官の動きを見て、踊りやポーズの真似ができるかを見る課題となります。
他の課題と違って、協調性を見る課題ではありませんが、こちらは試験官の指示をきちんと聞いたり、真面目に取り組んだりしているかどうかを評価されます。
人前でも恥ずかしがらずに、課題に対して頑張ろうとする姿勢が重要になります。
早生まれでも大丈夫?行動観察では月齢が考慮されることも!
行動観察は唯一月齢が考慮される科目でもあります(必ずではありません)。
例えば4〜7月、8〜11月、12〜3月生まれなど、誕生月で分けられたグループからそれぞれ、一定の合格者が出るよう配慮されている場合があります。
行動観察の評価の3つのポイント
(評価ポイント1)きちんと指示を聞けるか
行動観察では、試験官から課題についての指示が出されます。
指示を理解する力はもちろん、目を見て静かに聞くなど、指示を聞く姿勢も評価の対象となります。
(評価ポイント2)協調性や思いやりを持った行動ができるか
行動観察は、集団生活に適しているかどうかを重視しています。グループの仲間と仲良くできるか、協力して課題に取り組めるかといった協調性や、友達の邪魔をしないなどの思いやりが大切になります。
(評価ポイント3)自分の使った教具を片付けられるか
基本的なことではありますが、教具の片付けができるなど、普段の生活態度も重要なポイントです。日頃の習慣や振る舞いも、このように評価の対象となるため、普段から意識しておく必要があります。
科目としての行動観察以外の時間も気を抜かずに!受験を通して行動観察が行われている!
「行動観察」という評価科目そのものはありますが、受験全体を通した行動観察がされている、と考えておいた方がいいでしょう。
受験開始前から、受験カードや氏名の確認などを行うときに、名前がハキハキと言えるか、カードを丁寧に両手で渡せるか。
また、教室移動時などにも、指示を聞いて集団行動ができているかなども実は見られています。「帰るまでが受験」という気持ちで、このような点にも留意しておきましょう。
行動観察の対策のポイントは?
行動観察テストの対策として、普段の生活の中で「社会性」を身につける意識が大切です。
行動観察で見られるポイントは、一朝一夕で身につくものではありません。特に、同じ年齢のお子さんと関わる機会は、積極的に設けていく必要があります。
幼稚園から帰ってきた後や休みの日は、公園に出かけたり習い事に行かせたりしましょう。他のお子さんたちと関わる機会を積極的に増やし、常に実践的な場数を踏むことが重要です。
まとめ
行動観察では、お子さんの普段の生活態度が見られます。
3つの重要ポイント
- 指示を聞く力
- 協調性、思いやり
- 教具の片付けなど生活態度
以上の事柄は、一朝一夕で身につくものではありません。
保護者が積極的に他のお子さんたちと関わる機会を作り、普段の生活の中で自然と行動できるように育つ環境を意識することが重要といえるでしょう。
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