小学校受験において頻出科目である「運動テスト」は、どのように対策すればいいのかわからないという保護者も少なくありません。
学校によって細かい評価軸は異なりますが、ポイントを押さえておけばしっかりと対策可能です。
今回は私立小学校受験において30年以上の実績と研究で合格実績を積み重ねてきたTAMが運動テストについて解説していきます。
運動テストの目的は運動能力や指示を聞く力を測ること
運動テストで評価される項目は大きく2つあります。
- 基礎的な種目を通して運動能力を測る
- テスト時間を通して行動観察を行う
種目の「できる・できない」はもちろんのこと、他のお子さんが種目を行っている待機時間についても評価が行われるケースが多いです。
運動テストの概要
私立小学校受験の当日、運動テストは校内のホールや体育館といった敷地内で実施されます。
天候や安全面の関係から屋外で実施されることはほとんどありません。
私立小学校受験の他の科目も含めて、校内で実施されます。
事前見学などの機会に学校を訪れて、場所に慣れておくということも重要といえるでしょう。
運動テスト|2つの形式
運動テストの形式は私立小学校によって異なり、大きく2つに分かれます。
それぞれ解説していきます。
1.個別運動テスト
個別テストが行われるため、待機時間が発生します。
待ち時間も静かに集中して過ごせるかどうかといった点が評価されることが多いので、留意しておきましょう。
個別テストでは種目に取り組む中で「できた・できない」の他、種目に取り組む姿勢も評価されることがありますので、生活の中で意識して過ごすことがポイントです。
2.グループ運動テスト
個別運動テストと同様、待機時間が発生しますが、他のお子さんが種目に取り組むのと同じ空間で待機することになります。
他のお子さんが種目に取り組む間は、種目内容が見えないよう後ろを向いた状態で三角座りなどをした状態で待つことになります。
待機部屋で自由に過ごせる個別運動テストよりも、忍耐力が試されるかもしれません。
志望している私立小学校の運動テストがどちらの形式なのかをリサーチし、それぞれに合わせた対策を行っていきましょう。
運動テスト種目の一例
縄跳び・ボールつき・跳び箱・平均台・ケンケンパ・鉄棒ぶら下がり・体支持・かけっこなどがよく出題されます。
最近ではダンスも種目として用意されていることがあります。他の種目と違い、恥ずかしがって取り組めないお子さんもいるようです。
慣れない動作でも積極的に取り組む姿勢が重要です。
【Point】待ち時間について
私立小学校受験においては「待ち時間」や「移動時間」といった直接試験科目ではない時間でも「行動観察」の評価が行われることが多いです。
静かに待つ時間では、素直に指示を聞くことや協調性、忍耐力などが試されます。受験会場である学校に足を踏み入れたタイミングからテストが始まっているくらいの心構えが必要といっても過言ではないでしょう。
運動テストの評価ポイントと対策は?
個別運動テストでの評価ポイント
主な評価ポイントとして種目における「できる・できない」の達成度が測られることが多いです。
100%達成度で評価する私立小学校もまれに見られますが、多くのケースでは種目に取り組む姿勢も評価に入ります。
絶対に出来なければいけないケースは少ないため、挑戦する姿勢や諦めない心を大切にするといいでしょう。
グループ運動テストでの評価ポイント
他のお子さんと同じ空間で行うことになるグループ運動テストでは、待機時間などで見られる協調性が主な評価ポイントになることも多いです。
もちろん、種目の達成度も評価には入りますので対策は行っておくといいでしょう。
運動テスト対策について
対策①|運動の楽しさ・達成感を感じてもらう
幼児の段階においては、運動を好きになるということが重要です。
テスト対策として達成度にフォーカスした指導を行ってしまい、運動嫌いになってしまうケースもあるといいます。
すると、同じ取り組みでも身に付く早さや質の面で変わってきますので、テスト対策というよりも親子で体を動かしながら楽しむ時間として取り組むことをおすすめします。
対策②|簡単な運動や好きな運動から徐々に始める
種目ごとの対策をする場合でも、いきなり縄跳びや跳び箱といったものに挑戦しても成功できず挫折してしまうかもしれません。
縄跳びの対策を行う場合でも「ジャンプの練習→縄をまたぐ→ジャンプで縄を飛び越える」と順を追って練習を行うことがポイントです。
小さな達成が連続で実現することで親子のモチベーションアップにも繋がります。
【まとめ】種目ができなくても挑戦する姿勢が重要
私立小学校受験の運動テストでは、多くの学校においては達成度以外の項目も評価されます。
運動テストの対策は「親子で運動を楽しむ時間」と捉えて、お子さんと一緒に楽しく体を動かすことで運動を好きになってもらうことを目的とするのがポイントです。
また運動の時間を通して、体の動き方や仕組みなどの対話に発展させていくことで、他の科目でも問われる思考力などにも繋がっていくでしょう。
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