品川翔英小学校はどんな学校?学校生活から入試情報まで解説!

品川翔英小学校は、東京都品川区にある私立小学校です。

1932年に女学校の小野学園として創設され、約90年の歴史の中で幼稚園、小学校、中学・高等学校の総合学園に発展してきた歴史を持ちます。

2020年4月には中高共学化に伴い、校名を小野小学校から品川翔英小学校と改めました。

「自主・創造・貢献」の校訓を守りつつ、常に時代の流れに適応した取り組みをし、現在は英語教育やICT教育にも力を入れています。

当記事では、そんな品川翔英小学校の学校生活や入試方法について、私立小学校入試に実績のあるTAMが解説していきます。

品川翔英小学校の基本情報

■住所

〒140-0015
東京都品川区西大井1-6-13

TEL:03-3774-1151

公式サイト:品川翔英小学校

交通情報

  • JR「西大井」駅より徒歩5分
  • JR・東急大井町線・りんかい線「大井町」駅より徒歩10分

基本情報

経営学校法人小野学園
共学・男女別共学
生徒数281名
制服あり
給食なし。希望者向けにお弁当給食あり。

教育目標・教育方針

品川翔英小学校は、「自主・創造・貢献」を校訓とし、児童が自ら考え、行動できる力を育てることを目指しています。

創立以来現在まで「知育(頭)・徳育(心)・体育(体)のバランスのとれた教育」を重視しています。頭・心・体にそれぞれ対応する、以下の3点が教育の特色です。

①知性が世界を広げる

独自のカリキュラムと一人ひとりにあった学習方法で、6年間を通じた学力向上を目指します。

②感性が希望を育てる

学校生活や行事を通じて、人の役に立つことの喜びや仲間と協力して取り組む達成感を学びます。

③健全な体で未来へ踏み出す

運動を通じて継続の大切さを学び、課題を発見し克服する意欲を育みます。

品川翔英小学校の教育カリキュラム

科目概要

品川翔英小学校では、国語、算数、理科、社会の基本科目に加え、音楽、図工、体育などさまざまな副科目も用意されています。

数学と理科では、論理的思考力や問題解決能力を養うために作られた、オリジナルテキストが使われるそうです。

また、英語やICT教育にも力を入れています。この2つについては、後ほど詳しく解説します。

学級担任制と教科担任制の併用

品川翔英小学校では、学級担任制と教科担任制の両方の利点を生かした指導システムが採用されています。

学級担任の役割は、将来の進路を意識しながら生徒一人ひとりを把握しサポートすることです。また、算数と国語の授業も学級担任が担います。

加えて、教科担任がいることで専門の教師が各自の分野で深く指導できるため、小学校の範囲を超えた内容への挑戦が可能です。高い学力や技能の習得、向上心の育成に大きな効果をあげているそうです。

中学受験に向けた授業展開

品川翔英小学校では、生徒の大半が中学受験をします。そのため、中学受験を意識した取り組みが複数行われています。

まずは、授業時間数。1年生より、毎日5時間以上の授業を実施し、長期期間の特別授業もあります。4年生からは、1回30分の7時間目「小野時間」が始まり、おもに中学受験対策が行われます。

こうした取り組みの結果、品川翔英小学校は通常の公立小学校と比べて6年間の授業数が約1000時間ほど多いそうです。

また、先述した算数、理科のオリジナルテキストに加え、高学年からは、他教科でも入試を意識した問題集が使われています。

進学指導

品川翔英小学校では進学指導も充実しています。

担任が生徒一人ひとりをよく理解し、志望校について、偏差値だけでなく校風や男子校・女子校など総合的に考慮して指導するそうです。毎年、外部模試の受験も行っており、卒業生の成績データも活かした進路指導がされています。

多数の中学校を本校に招き、生徒や保護者が直接中学の先生から話を聞ける「私立中学校進学合同相談会」もあり、中学校のことを詳しく知りたい人にはありがたいですね。

英語教育

品川翔英小学校の英語教育の目標は、「話す、聞く」を中心に「楽しく使える英語」を学ぶことです。

授業内容は、楽しみながら音と文字を連携して学ぶ「Phonics指導」と英語で他教科を学ぶ「CLIL学習」で構成されています。1年生から6年生まで、週2時間英語の授業が行われます。これは公立学校の2倍の授業数です。

低学年ではとくに「話す、聞く」が重視されています。4年生からは「読み書き」の時間も増やし、今後予想される中学入試での英語導入にも対応可能です。

授業はネイティブ教員と日本人教員のチームティーチングで行われ、英語を使って授業が進められますが、日本語を話せる先生もいるため安心です。

ICT機器を用いた教育

ICT教育においては、1年生から情報の時間が週1時間設けられ、プライバシーの重要性や情報の信頼性を判断する力を養います。

また、以下のようなコンピュータスキルも学びます。

  • タイピング
  • プログラミング
  • 動画編集
  • 表計算
  • スライド作成

さらに、ICT機器の活用は情報の授業のみにとどまりません。

全児童に1人1台のiPadが貸与され、各教室には電子黒板とWi-Fiが完備されており、すべての授業でICT機器を活用しています。具体的には、資料作成や調べ学習、宿題の提出などで使われているそうです。

品川翔英小学校の学校生活

校舎・設備

校舎は、耐震設備の整った鉄筋5階建てです。

体育館は冷暖房完備で、中高との共用を含め2つあります。

2023年8月には、新たに人工芝のグラウンドが完成しました。小学生が使うことに配慮して、毛足が長くクッション性が高いです。

プールは、床が昇降式となっており安全に水泳の練習ができます。1年中泳げる温水プールなので、後述する課外活動の水泳は1年を通して行えます。

正門に24時間体制で守衛を配置し、8台の防犯カメラで学校周囲を監視するなど、セキュリティ面も安心です。

校外施設としては、山中湖にセミナーハウスがあり、学校から徒歩15分のところには、ホタルの自生研究なども行われる大井町自然再生観察園があります。

クラブ・委員会活動

品川翔英小学校では、図書・生活・報道・保健の4つの部があり、総合学習の一つとして、3年生から6年生が縦割りで委員会的な活動を実施します。

運動や文化活動のような、他の小学校においてクラブ活動が占める役割は、後述するアフタースクール内の特別教育活動が担っているようです。

こちらについては、次項で解説します。

アフタースクール

品川翔英小学校では、放課後の時間を有効に活用するために、さまざまなアフタースクールプログラムが提供されています。これらのプログラムは、学校内の施設を活用するため、安心かつ安全です。

希望者のみ参加する特別教育活動では、週に1回外部から指導者を招いてレッスンを受けます。以下の11種類があります。

活動名内容
小野の子クラブ 平日放課後19時まで、留守家庭を中心とした児童への生活の場としての役割を担うアフタースクールです。
花まる学習会思考力や国語力を中心に「学ぶ楽しさ」を育み、「学習の仕方」を身につけることに重点を置いています。
翔英ゼミiPadを用いた国語、算数、英語の放課後学習支援プログラムで、学校と連携し、きめ細かく指導します。
ECC英会話「聞く・話す・読む・書く」の4つの力をバランスよく習得し、本物のコミュニケーション体験を提供します。
ロボット教室ロボットクリエイター高橋智隆氏が監修したオリジナル教材を使い、発想力や想像力を引き出します。
サイエンスゲーツ物理学、化学、生物学、地学、工学の幅広い分野における子どもたちの好奇心を引き出します。
絵画教室絵画塾で指導している先生が、楽しい制作を通して個人の制作能力を養い、感性を磨きます。
ピアノ教室音楽大学出身の先生が指導に当たり、個人の能力や技術に対応した個別レッスンを行います。
茶道教室裏千家教授とその門下の先生方が指導し、茶道の精神から日常の礼儀作法の基本を身につけます。
水泳教室日本水泳連盟指導員の資格を持つ責任者とコーチが、個人の能力や泳力に対応した指導を行います。
体操教室体育の専門指導員が年齢と発達に合わせた運動を、楽しさと合わせて技能の向上を図ります。

これらの特別教育活動は、本校の教育活動と連携しつつ、「頭、心、体」の育成をする場となります。

品川翔英小学校の年間行事

品川翔英小学校には、年間を通してさまざまな行事があります。

主な行事は以下の通りです。

1学期

  • 入学式
  • 健康診断
  • 新入生歓迎ウィーク
  • 林間学校
  • 修学旅行
  • 水泳の授業

2学期

  • 秋季大運動会
  • 志ら梅祭(文化祭)
  • 遠足
  • 社会科見学
  • 音楽会
  • なわとび大会
  • スキー教室

3学期

  • 英語検定
  • 漢字検定
  • 6年生送別会
  • 東京私立小学校児童作品展
  • 卒業証書授与式

品川翔英小学校の進学情報

卒業生の多くが中学受験をします。

難関校に合格・進学する生徒も多いです。

また、系列校の品川翔英中学校高等学校への推薦入学制度があります。入学の権利を持ったまま他校を受験することも可能です。

過去5年間の主な進学実績は以下の通りです。

表にする

【男子】

青山学院、浅野、麻布、栄光学園、攻玉社、國學院久我山、サレジオ学院、品川翔英、青稜、世田谷学園、聖光学院、逗子開成、高輪、桐蔭、獨協、三田国際、山手学院 、早稲田、早稲田実業

【女子】

桜蔭、共立女子、実践女子、品川翔英、頌栄女子、女子美術大学、白百合学園、玉川聖学院、学芸大世田谷、中大横浜、都立桜修館、普連土学園、横浜雙葉

品川翔英小学校の学費

初年度にかかる学費は約1,376,000円で、内訳は以下の通りです。

  • 入学金 250,000円
  • 施設費 200,000円
  • 入学準備金 50,000円
  • 授業料 540,000円
  • 維持費 180,000円
  • PTA会費 24,000円
  • 後援会費 18,000円
  • 積立金 54,000円
  • 諸経費 60,000円

品川翔英小学校の入試を徹底対策!

ここからは、品川翔英小学校の入試情報について解説していきます。

実際に過去問題集を確認しての気づきや要点をまとめていますので、品川翔英小学校の入試を検討している方はぜひご覧ください。

また、品川翔英小学校の入試の概要は、募集要項で確認できます。

公式サイトにてチェックしてみてください。

募集要項|品川翔英小学校

品川翔英小学校の入試情報

入試日程

品川翔英小学校の入試は、2つの日程に分かれています。

複数日程の併願が可能です。

2024年度入学試験の日程は以下の通りです。

第1回第2回
願書受付10月1日(日)9:00〜10月19日(木)23:5911月3日(金・祝)9:00〜11月23日(木・祝)23:59
入学選考11月1日(水) AM / PM11月2日(木) AM / PM※いずれか1回のみ出願できます1月25日(土) AM
合格発表11月3日(金・祝)18:00~11月25日(土)18:00~
入学手続き〜11月4日(土)16:00〜12月1日(金)16:00

定員・倍率

2023年度入学試験の結果は以下の通りです。

合格者志願者数倍率
第1回66名95名1.4
第2回10名22名2.2

入試の概要について

品川翔英小学校の入試では、考査と面接の2つに分かれています。

さらに、考査には、ペーパーテスト、運動、行動観察の3種類の項目があります。

ペーパーテスト

ペーパーテストでは、数量、言語、図形が頻出です。また、行事、挨拶などの常識的知識や絵画制作などの出題がされる年もあります。

<数量>

数の多い少ないの比較や助数詞(〜個、〜枚など)の理解の確認など、数に関するさまざまな出題がされます。
過去には、以下のような出題がされました。

  • 隣り合った2つの部屋の積み木を比べて、白い積み木が多い部屋を選ぶ
  • 靴を数える際に用いる助数詞として正しいものを「〜枚」「〜個」「〜足」から選ぶ

日頃の生活の中で、お子さんと一緒に周りの物の数を数えたり多い少ないの比較をするなどして、数える能力を磨いておくとよいでしょう。

<言語>

話の記憶、しりとりの2つの分野が過去5年間連続で出題されており、今後も出題される可能性が高そうです。話の記憶では、複数の登場人物が出てくる物語文が頻出です。

「〇〇さんは何番目の駅でお降りましたか。」「〇〇を持っている人をすべて選んでください」など、順序や持ち物など細かい情報を記憶することが要求されます。

しりとりでは、しりとり順になるように、絵を線でつないでいく問題が頻出です。

「〇番目になる絵を選んでください」「できるだけ長くしりとりを続けてください」といった出題がされています。

本の読み聞かせをするなど、話を聞く習慣をつけましょう。しりとりは遊び感覚で自宅でも練習できますので、お風呂や寝る前など毎日の生活習慣の中に組み込んでいくことがおすすめです。

<図形>

図形は、例年複数の問題が出題されています。

過去には以下のような出題がありました。

  • お手本と同じように点同士を線でつないでいく
  • 積み木が積んである絵が示され、別の向きから見たときにどう見えるかを選ぶ

比較力や推理思考力が試される問題が多い印象です。

積み木やパズルを使った遊びをする中で、楽しみながら図形に対する感覚を養うのがおすすめです。

行動観察

行動観察では、指示に従ってものを片付ける課題と、5人程度のグループで作品作りやゲームをしてもらう課題の2パターンが頻出です。

加えて直近2年ほどは、複数の道具が置かれている中から選んで遊んでもらう、自由遊びの課題もありました。

保育園や幼稚園などで、複数人で遊ぶ経験を積んでおくとよいでしょう。
道具を正しく使う、後片付けもきちんとするなどは日頃の習慣づけが大切です。

運動テスト

運動テストでは、指示に沿ってコーンを回ったり、線の間を走ったりする課題、先生のお手本をまねて音楽に合わせて踊る課題などがよく出ています。

単に運動能力だけを見ているわけではなく、指示に沿って動く力や、先生のやったことを記憶して再現できる力なども必要となります。

お子さんに、外遊びなどを通じて、身体を動かすことに慣れさせることから始めるとよいでしょう。

面接

面接は、親子面接の形式で行われます。

過去には以下のような質問がされました。

<本人>

  • お名前と幼稚園(保育園)の名前を教えてください。
  • 父親、母親の好きなところはなんですか。
  • 好きな食べ物や嫌いな食べ物はなんですか。

<保護者>

  • 志望理由についてお聞かせください。
  • お子さんの長所と短所を教えてください。
  • 将来お子さんに就いてほしい職業はなんですか

他の学校と比べて、とくに答えにくい質問がされるといったわけではないようです。

まとめ

品川翔英小学校は、1932年に設立された、90年以上の歴史を持つ学校です。

「自主・創造・貢献」の校訓を設立以来守り続けつつ、近年はICT教育や英語学習などにも力を注ぐなど、伝統と時代に応じた取り組みが両立された学校です。

中学受験へ向けてのサポートの充実しており、難関校へ進学する生徒もいます。

入学試験は面接と考査に分かれています。

家庭内での対策に不安がある方は、私立小学校専門塾などで対策していきましょう。

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この記事を書いた人

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たむろぐ編集部

成基の幼児教育TAMは、京都・大阪北摂を中心に、小学校受験対策を指導する幼児教室です。

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