追手門学院小学校ってどんな学校?学校生活から入試情報まで徹底解説!

追手門学院小学校は、大阪府にある男女共学の私立小学校です。
1888年創立の西日本で最も歴史ある小学校で、礼儀作法の伝統を重んじながらも先進的な教育が実施されています。

追手門学院小学校の創設者の理念は、礼儀礼節を第一義とした国際的に活躍する人材の育成です。
この理念をもとに、伝統的な学びの基礎と、先端的なICT教育を融合させた教育を提供しています。

学校は大阪の中心部にありアクセスがいいため、大阪だけでなく兵庫や奈良から通う生徒も多いです。
この記事では、追手門学院小学校の校風から入試情報まで、関西圏の私立小学校受験対策で実績のあるTAMが解説していきます。

追手門学院小学校の基本情報


■住所
〒540-0008

大阪市中央区大手前1-3-20
TEL:06-6942-2231
FAX:06-6946-6022

公式サイト:https://www.otemon-e.ed.jp/

交通情報

  • 大阪メトロおよび京阪電車「天満橋」駅より徒歩約7分
  • JR東西線「大阪城北詰」駅より徒歩約10分
  • 大阪シティバス「京阪東口」停留所より徒歩3分

基本情報

経営学校法⼈追⼿⾨学院
共学・男女別共学
生徒数1学年約130名
制服あり
給食あり※アレルギー対応可能(7品目)

教育理念・教育方針

追手門学院小学校は「社会有為の人材の育成」という教育理念を掲げています。

どんな時代や環境においても、国家や社会における指導的役割を果たす人材の育成が学校法人追手門学院の目標です。

この理念を達成するために、以下の3つの教育目標が掲げられています。

1、敬愛:「人を尊敬する」「自然を尊敬する」「自らを愛する」
     礼儀・礼節を重んじ、自分を含めたすべてへの敬愛の心を培うことで、
     思いやりのある慈愛に満ちた豊かな人間となることを目指します。

2、剛毅:「剛健なる身体」「強靭なる精神力」
     日々の学校生活や行事を通して、強い身体と立ち向かう精神力を養います。

3、上智:「知識と知恵」「求道心」
     追手門学院小学校で重視されるのは、児童自身の主体的な学びです。一人ひとりの個性と向き合って
     高い学力と豊かな情操の育成を目指しています。

人格形成に大事な小学生時代にこれらを学ぶことが、子どもたちの将来の活躍の礎となるでしょう。

追手門学院小学校の授業カリキュラム

ICTの活用

追手門学院小学校では、1人1台のタブレットパソコンや各教室に設置された大型電子黒板を活用した情報教育が行われています。

これらのICT機器は情報の教育だけなく、各教科の授業でより発展的で柔軟な学習を進めるためにも積極的に活用されているそうです。

情報教育は1〜4年生の週1時間行われます。

機器の操作やタイピング・資料作りといった基礎技術を確実に習得することで、将来のICT活用を支えることが学習目標です。

また、6年間を通して発展的なプログラミング学習も行います。

各教科の内容とプログラミング的思考を結び付けた授業を展開していて、5・6年生では実際にプログラミングでものを制御する学習を行うほど、先進的な教育です。

さらに、クラブ活動にも「ロボット・プログラミングクラブ」があり活発に活動しています。

グローバルマインド

追手門学院小学校は、英語4技能の習得を基本に、グローバルマインドを育てる学習を行っています。

英語教育は、朝礼や午後学習の時間に行われるネイティブ教員の指導や、ネイティブ教員による少人数授業で日々英語に親しんで自然と英語力を伸ばす方針です。

また、ハワイ・オーストリアにある姉妹校との交流が盛んで、希望する児童は長期休みに現地でホームステイを行えます。

現地で授業を受けたり、伝統文化を体験することで、グローバルな視野を養うことが目標です。

近年では、ICTの活用によって、直接現地に行かなくても、教室で姉妹校との交流を行うこともできます。

さらに、追手門学院小学校は「国際教育センター」の設立を目指して活動中です。

このセンターでは、世界で活躍するグローバルリーダーとしての資質を育てることを目的としています。

シリコンバレーでのSTEAMキャンプ・国連本部やNASAの訪問など、より先進的な取り組みを行っていきます。

読み・書き・計算

先進的な教育を行う追手門学院小学校ですが、学習の基本である「読み・書き・計算」も大事にしています。

この学びの基本があってはじめて、革新的な学びが活きると考えています。

読み

「読み」の教育で特に重視しているのは音読です。

音読を通じて文意を理解することで、思考のステップが上がると考えています。

また、低学年から読書を推奨して、文章読解力を養います。

書き

「書き」では、インプットした内容を自分でまとめあげ、他者にアウトプットできることが大切です。

練り上げられた教員の板書を書き写し、正しく書く経験を通して、デザイン力やまとめ上げる力を養います。

計算

「計算」は論理的な構造を理解する上で非常に大切です。

コンピュータが計算をしてくれるといっても、その内容を理解するには、実際の計算経験が必要になります。

追手門学院小学校では計算力を高める取り組みを行っており、毎学期の計算大会がその筆頭です。

中学受験対策

追手門学院小学校では、高学年における教科担任制と進学希望に応じたコース別学習が行われています。

教科担任制にすることで、専門の先生のより細かく丁寧な授業が行われ、児童のより深い理解が得られるのです。

コース別学習では、自分の目的に合わせた学習でより効率よく学ぶことができ、学力が着実に定着・発展します。

また、6年生の1〜2学期で小学校内容の学習は終えるため、受験対策の勉強の時間はきちんと確保できます。

放課後活動

追手門学院小学校では、放課後の活動として、児童預かりを行う「ピロティクラブ」と外部講師による課外教室、OTEMON講座が行われています。

ピロティクラブは最長18:30まで行われ、児童の勉強をみたり、将棋や折り紙・読書などをしてお迎えまでの時間を過ごします。

課外教室は2年生から4年生が対象です。

英会話・体操・サッカー教室・ロボットプログラミングが実施されています。

OTEMON講座は4〜6年生が対象です。

学年の枠を超えて各教科の専門教員が指導を行い、より興味を引く内容の学習を行います。英語科では、英検対策を実施します。

追手門学院小学校の年間行事

追手門学院小学校では、年間を通してさまざまな行事が行われています。

多様な行事の中でも、伝統ある学校ならではの行事や、大阪城に関連した活動の多さが特徴的です。

1学期

  • 入学式
  • なかよし下校(1・6年)
  • 遠足
  • 林間学舎(4年)
  • 体育大会
  • 大阪城活動
  • 音楽会(6年)
  • 臨海学舎
  • 水泳教室
  • 大野カントリースクール(4~6年)
  • 国際交流(オーストラリア)

2学期

  • 暑中稽古
  • 剣道大会(4~6年男子)
  • 水泳記録会
  • 日曜参観
  • 大阪城活動
  • 音楽・劇鑑賞
  • 林間学舎(3年)
  • 文化祭
  • 座禅会

3学期

  • 耐寒駆足(マラソン)
  • マラソン大会
  • 桜童展
  • 修学旅行(6年)
  • 大阪城活動
  • 学用品供養祭
  • 球技大会
  • 卒業式
  • 弁論大会
  • 国際交流(ハワイ)

追手門学院小学校の進学情報

内部進学について

追手門学院小学校の内部進学先は、「追手門学院大手前」「追手門学院(茨木)」の2つです。

内部進学推薦制度があり、優先して進学することができます。

追手門学院は小学校から大学までありますが、小学校から中学校に内部進学をするのは学年の10%程度(直近3年平均)で、外部進学が多数派です。

中学校から高校へはほぼ100%が内部進学します。高校から大学へは内部進学推薦枠がありますが、難関大を目指して外部受験する人が多いです。

主な進学先について

進学先は近畿の私立中学が大半を占めます。

灘中学や東大寺学園中学・四天王寺中学をはじめとした難関中学への進学者も多いです。

公立や国立の中学に進学する児童は全体の5%もいません。

追手門学院小学校の学費

初年度にかかる費用は合計約1,324,000円で、内訳は以下の通りです。

  • 入学金 250,000円
  • 入学時施設協力金 50,000円
  • 授業料 819,000円
  • 施設設備資金 60,000円
  • 給食費 85,000円
  • 教育振興会費(PTA会費) 12,000円
  • PTA設備費用援助協力金 48,000円

※その他、教材費や制定品代などの費用がかかります


追手門学院小学校の入試を徹底対策!

ここからは、追手門学院小学校の入試情報について解説していきます。

追手門学院小学校の入試を検討されている方はぜひご覧ください。

また追手門学院小学校の入試科目の概要は、募集要項で確認できます。

公式サイトにてチェックしてみてください。

2024年度追手門学院小学校募集要項

追手門学院小学校の入試情報

日程

追手門学院小学校の入試は保護者面接受験者入学試験計2日で行われます。

例年、保護者面接9月上旬に、入学試験9月中旬に行われています。

2024年度入学試験日程は以下の通りです。(既に終了しています)

出願期間8/23(水)9:00~8/29(火)17:00
入学選考保護者面接:9/2(土)、3(日)、9(土)のうち1日に出願時に希望提出
入学試験:9/17(日)
合格発表9/19(火)に速達郵便にて発送
入学手続き9/20(水)、21(木)、22(金)の間に来校して書類を提出

定員・倍率

追手門学院小学校の定員は男女合わせて約130名です。

2024年度入試の結果は以下の通りでした。

合格者受験者数倍率
男子発表なし88名不明
女子発表なし68名不明
合計約130名156名約1.1倍

試験の内容について

追手門学院小学校の入学試験は、保護者面接受験者本人の試験に分かれています。

受験者の試験では、ペーパーテスト・個別テスト・運動能力テスト・行動観察テストが行われます。

ペーパーテスト

ペーパーテストは「見る記憶」「数量」「図形」「推理」「言語」などの多分野から出題されます。

ペーパーテストは部屋も出題者も固定ですので、口頭試問よりは落ち着いて受けることができます。

口頭試問の方が先に行われますので、うまくいかなくても切り替えることが大切です。

問題自体は基礎的な難易度の問題が多いので、落ち着いてミスなく解きましょう。

問題数は少ないです。幅広くバランスよく学力をつけましょう。

【2022年度入試の出題例】

「見る記憶」:絵を見て覚えた後、元の絵の一部が隠された紙を渡され、隠された部分には何が書
       かれていたかを当てる問題。
「数量」:4つの果物の重さがシーソーを使って比較された絵を見て、重さの順番を考える問題。

「言語」:絵にかかれているものをしりとりの順番でつなげていく問題。

個別テスト

個別テストでは、「お話の記憶」の問題が毎年出題されています。

他にも「常識」「数量」「図形」「推理」などの問題が、ペーパーテストとは違う形で出題されます。

口頭試問は、問題ごとに場所を移動し試験を受ける形式です。待っている間は絵本などを読みながら待機します。

緊張状態が続くので、このような状況で落ち着けるよう、普段の過ごし方から考えてみましょう。

口頭試問では、問題に対して適切な回答ができているかだけでなく、しっかり返事ができるか、自分の考えを言葉にできるかが見られています。

2022年度入試の出題例としては以下があげられます。

「数量」:絵に書いてあるものの数を数えて足し算引き算する問題。

「推理」:3つの関連する単語から、それが何なのかを当てる問題。
(「誕生日、ろうそく、甘いもの」=「ケーキ」といった感じ)
「図形」:紙を切って三角形をつくり、型にはまるように組み合わせる問題。
(パズルの要領)

難易度の低いところから徐々に練習していくようにしましょう。

行動観察テスト

行動観察テストでは、日常生活で正しい振る舞いができているかが問われます。

入学試験への対策というよりも、普段どのようにしつけされているかを見るものです。

ことばづかいでは、大きな声で返事やあいさつができること、感謝の気持ちを伝えられることが大事になります。

また、座る姿勢では以下の項目が主なポイントです。

・視線はまっすぐ前を見る
・指は伸ばしてひざの上に置く
・足をぶらぶらさせない
・口を閉じ、頭は動かさない
・背筋をのばして、背もたれにはもたれない

また、衣服や靴の着脱や整理整頓の課題がでることもあります。

蝶結びと固結びはしっかりできるようにしておきましょう。

2022年度入試では、箸の使い方や、蝶結びの課題がでました。

生活習慣や生活態度で注意すべき点は、公式サイトの入学志願要項にも記載されていますので、ぜひチェックしてください。

追手門学院小学校の入学試験のポイントはこちら

運動能力テスト

運動テストは数人で行われます。内容は、日常や幼稚園で行われる体育や遊び程度のものです。

過去にはボールを使った運動・けんけん・スキップ・平均台わたりなどが課されました。

難しい運動は少ないですが、行動観察テストと同様に、公式サイトに意識する点が掲載されているため、しっかりポイントを押さえた動きをすることが大事になります。

特に「気をつけ」「休め」「行進」は頻出です。

身体能力以上に、協調性や取り組みの姿勢・日々の行動が問われています。

指示も細かく出題されるので、きちんと人の話を聞けるようにしつけしておきましょう。

保護者面接

面接は10〜15分程度で、両親2人に対し先生2〜3名で面接します。

質問は母親への質問と父親への質問で分かれており、別々に対策が必要です。

一部共通の質問をされるので、その際に両親の間で齟齬がでないようにしっかり話し合っておきましょう。

以下に質問例を載せておりますので、ぜひ対策の参考にしてください。

<質問例>
【共通質問】
・自己紹介と本校への志望動機
・コロナ禍において、家庭での子どもとの過ごし方
・小・中・高・大出身校
・説明会、公開授業について、印象にのこっていること
・当校を卒業の場合、在学時の担任の先生のお名前

【母親】
・通学経路
・家庭教育で大事にしていること
・仕事をしている場合、こどもへの対応、日中の連絡方法はどうしているか
・年長になって成長したところ
・ご自身が子どもになったと仮定し、本校入学後、6年間でやってみたいこと
・発熱や何かあったときの子どものお迎えについて
・兄弟姉妹がいる場合、兄弟同士で過ごしているときの様子
・お子さんの長所と短所
・食事のマナーについて気を付けていること
・家族での記念日の有無とその過ごし方
・私学受験を考えた時期
・本校の教育方針について

【父親】
・子どもと本校の方針の合う点
・家庭教育におけるしつけについて
・仕事における理念
・ご自身の小学校時代は、どのような子どもであったか
・将来、お子さんには、どのような大人になってほしいか
・休日の子どもとの過ごし方
・当校を卒業の場合、在学中、一番印象に残っていること
・なぜ兄姉と同じ学校を志願しないのか(兄姉の進学先が本校でない場合)

まとめ

追手門学院小学校は、西日本でも有数の長い歴史をもつ小学校です。
伝統と革新を合言葉に、学習の基本「読み・書き・計算」と最先端の「ICT教育・グローバル教育」を行っています。

追手門学院小学校の入試は、基礎学力だけでなく、日常生活で身に付く「姿勢・振る舞い」が重視されます。机上の学習だけでなく、日々の生活での躾や、お子さんの感性を磨く教育を大事にしましょう。

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この記事を書いた人

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たむろぐ編集部

成基の幼児教育TAMは、京都・大阪北摂を中心に、小学校受験対策を指導する幼児教室です。

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